日米フルブライト交流プログラム60周年

ハリエット・フルブライト夫人

来賓を前にスピーチするハリエット・フルブライト夫人

天皇陛下、ルース大使夫妻

天皇陛下にあいさつするルース大使夫妻

 日米フルブライト交流プログラムは今年60周年を迎えた。日米の文化関係における、この重要な節目を記念し、日米教育委員会は、東京都でレセプション(5月25日)とシンポジウム(5月26日)を開催した。レセプションには、天皇、皇后両陛下をはじめ、故フルブライト上院議員の妻ハリエット夫人、ノーベル賞受賞者でフルブライト同窓生でもある根岸英一博士、佐々江賢一郎外務事務次官、ルース駐日米国大使など、多くの来賓が出席した。

 レセプションではヒラリー・クリントン国務長官のお祝いの言葉が読み上げられた。またルース大使はスピーチで日米関係におけるフルブライト・プログラムの重要性に触れ、「フルブライト・プログラムのおかげで培われた絆は、日米両国のみならず全世界の繁栄、平和、幸福に寄与してきた」と述べた。

 日米教育委員会は「あしたを拓く」と題する公開シンポジウムも主催した。津田塾大学千駄ヶ谷キャンパスで開催されたこのシンポジウムには、数百人の学生、教育関係者などが出席し、根岸教授の基調講演「未来へのメッセージ~フルブライト留学からノーベル賞受賞、そして、いま~」や、東日本大震災後の若者の市民活動、国際舞台で活躍する女性、日米関係における教育交流の重要性についてのパネルディスカッションを聞いた。シンポジウムの詳細はこちら(http://www.fulbright.jp/60th/index.html)から。

 フルブライト・プログラムは、国務省が資金を提供する最も重要な国際教育交流プログラムであり、米国と諸外国の国民同士の相互理解を深めることを目的としている。学術的業績と指導者としての潜在能力を基準に選抜された参加者には、学び、教える機会とともに、研究を行い、意見交換し、共通の国際的な課題の解決方法の発見に貢献する機会も与えられる。

 60年前に日米間のフルブライト・プログラムが創設されて以来、日本からは7200人、米国からは2400人を超える学生、学者、研究者、教育者がこのプログラムに参加している。応募要領などフルブライト・ジャパンの詳細はこちら(http://www.fulbright.jp/)から。

掲載 2012年6月12日