ウクライナに関するオバマ大統領の声明
*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。
2014年3月17日
ここ数カ月間、ウクライナ国民が自らの意見を述べる中、我々は基本原則に従ってきました。すなわち、ウクライナの将来はウクライナ国民が決めなければならない、というものです。つまり、ウクライナの主権と領土保全は尊重されなければならず、国際法は順守されなければなりません。
したがって、クリミア自治共和国に派兵するというロシアの決定には、当然のことながら、世界各国から非難が向けられてきました。米国は当初から、国際社会を動員してウクライナを支援し、そうした行動を取ったロシアを孤立させ、米国の同盟国やパートナー諸国を勇気づけてきました。今週末、再び国際社会が結束しました。ロシアは国連安全保障理事会で、クリミアでの行動の正当性を主張しましたが、孤立無援でした。また私が昨日プーチン大統領に申し上げたように、クリミアでの国民投票はウクライナ憲法と国際法に明らかに違反しており、国際社会がその結果を承認することはありません。
本日私は、ロシア、およびウクライナの状況について責任ある人々が支払わなければならない代償を拡大させる一連の措置を発表します。第一に、2週間前に私が署名した大統領令で承認されたように、ウクライナの主権、領土保全、統治の弱体化に加担した特定の個人に制裁を課します。自分の行動には責任を取らなければならないことを明確にします。
第二に、私は制裁の範囲を広げる新たな大統領令に署名しました。第一歩として、ロシア高官、ロシアの軍需企業や、ロシア政府の高官に物質的支援を提供する個人などへの制裁を承認します。ロシアがウクライナへの干渉を続けるならば、さらなる制裁を課す用意があります。
第三に、米国は、本日ブリュッセルで、対ロ制裁を進めたヨーロッパ諸国と緊密な協議を続けています。バイデン副大統領は今夜、ヨーロッパに向けて出発し、ポーランド、エストニア、ラトビア、リトアニアという北大西洋条約機構(NATO)の同盟国首脳と会談します。私も来週、ヨーロッパに向かいます。我々のメッセージは明確になるでしょう。NATOの同盟国として、我々は集団的自衛を固く決意しており、この決意を守っていきます。
第四に、我々はロシアに対し、さらなる挑発行為はロシアをより一層孤立させ、世界でのロシアの立場を弱めるだけであることを引き続き明確にしていきます。国際社会は今後も結束し、ウクライナの主権と領土保全のいかなる侵害にも反対していきます。ロシアがウクライナへの軍事介入を続ければ、ロシアの外交的孤立は深まり、ロシア経済にさらなる悪影響が及ぶだけです。
今後は、ロシアが状況を悪化させるか、沈静化させるかにより、我々の対応を変えることができます。ロシアとウクライナのいずれの利益も満たす形で、この状況を外交手段により解決する道がまだ残されていると、私は信じています。これにはロシアが軍をクリミア自治共和国から撤退させ、国際監視団のウクライナ追加派遣を支持し、今春の選挙に向け憲法改正に前向きな態度を示しているウクライナ政府と対話することが含まれています。
しかし、このプロセスを通じ、我々は断固としてウクライナを支援していきます。先週ヤツェニュク首相に申し上げたように、米国はウクライナ国民、そして自らの運命を決める同国民の権利を支持しています。我々は米国連邦議会および国際社会のパートナー諸国と引き続き協力し、この危機を乗り越え、ウクライナ国民の日々の生活を向上させるために必要な経済支援を提供していきます。
これからも、ウクライナの友人たちが普遍的な権利と、彼らにふさわしい安全、繁栄、尊厳を獲得できるよう、支援するさまざまな方法について、引き続き検討していきます。ありがとうございました。それでは質問をお受けします。ありがとうございます。