被災者にとって重要な要素を持つ家
*この日本語文書は国務省の国際情報プログラム課により運営されているウェブサイト「シェアアメリカ(ShareAmerica)」に掲載された記事(2014年11月21日)の参考のための仮翻訳で、正文は英文です。
アンドレイ・ズワニエッキ
経営学を専攻するバングラデシュ人の学生、ムハマド・ホサインとハサヌル・ミアザがある考えを思いついたのは、2人が通う大学で研究する1人の科学者が、主に布袋を作るために使われている目が粗い繊維、ジュートから新しい素材を発明したときのことだった。
バングラデシュはジュート繊維が豊富なため、彼らはこの教授が発明した手法を取り入れて建築用資材を作ろうと考えた。ジュティン (Jutin) と呼ぶこの新しい応用素材は、軽量で、断熱および防錆効果がある。ジュティン製の家は、波形鉄板や泥とわらで造る家よりもこの地域の風土に合っている。
起業
ホサイン、ミアザ、ダッカ大学の友人2人、そしてジュティンの発明者は、建築用資材を製造、販売するグリーノベーション・テクノロジーズ社 を立ち上げた。個人的な貯蓄と、米国国務省が主催する「科学技術によるグローバル・イノベーション」をはじめとするビジネス・コンテストで得た賞金を開業資金とした。
試行錯誤を繰り返して適した生産方法を見つけるのは、彼らが予想したよりも困難なことが分かった。だが、もう少しのところまできているとミアザは言う。
シェルターを必要とする人のために
この起業家たちは、貧困地域や被災地で安価なシェルターを迅速に建設するためにジュティンの販売を促進するというビジョンを描いている。従ってグリーノベーション社は当初、非政府組織や援助機関を通して製品を販売する予定である。
創業者たちはそれぞれが出身した村で、自分たちの住居としてジュティンの家を建てたいと考えている(しかし彼らは現在、首都ダッカに居住しており、そこで新たに家を建てるのは現実的ではない)。
世界起業家週間(11月17-23日)、および今年(2014年)はモロッコのマラケシュで開催される世界起業家サミット (11月19-21日) の期間中、グリーノベーション・テクノロジーズ社や他の環境に優しいイノベーションからビジネスのヒントを得てみてはどうだろう。こうしたイベントは、自分たちの地域社会に経済的利益を生み出す人々をたたえるものである。
Original English version of this article located here.
掲載 2015年1月13日