ピースハック(#peacehack): テクノロジーは銃弾を止められるか?

 

 官僚とハッカーがチームを組んだらと想像してみてほしい。何を達成しうるだろうか?難民が互いを探しあうアプリ?それとも寄付者や非政府組織(NGO)と難民を結びつけるアプリだろうか?あるいは世界平和?

 スペインのバルセロナ、ベイルート、スリランカのコロンボ、ロンドン、ワシントンDC(さらに、北アイルランドのデリー、コロンビアのメデジン) で9月に開催されたイベントで、まさにそれが実現した。ソフトウエアプログラマー、政府およびNGOの政策担当者が手を結んだのだ。ピースハック(#peacehack)に参加した300人を超える人たちが、暴力的過激主義対策、資源問題の克服そして移民支援についてアイデアを練り上げた。それぞれの市で勝ち抜いたチームは、チューリッヒで開催されるテクノロジーを使って平和構築を目指す会議「ビルド・ピース2016」で自分たちのプロジェクトを発表する。

ベイルートでプロジェクトに取り組む2人の少女

 ハッカーたちは、パートナーの官僚についてどう思ったのだろうか?「平和構築に携わる多くの人は特定の分野の専門家だ。しかし、すぐに使えるテクノロジーがあることに必ずしも気付いていない」とワシントンDCのイベント#peacehackdcに参加したデレク・ケイリンは述べた。「ハッカーと官僚が個別に取り組むよりも、はるかに効率的な平和構築プログラムだ」

ロンドンのグーグルキャンパスで深夜までプロジェクトに取り組む#peacehackのチーム 

 全てのプロジェクトはプログラマー共有サイトGitHubで公開されている。もし自分のほうが上手くできると思えば、プロジェクトの設計を拡張したり、改良することが可能だ。既にあるコードを再利用してもよい。来年のピースハック(#peacehack)に向けてアイデアを考え始めよう。このようなアプリが今後数カ月内に配信されることを期待しよう。

*この日本語文書は国務省の国際情報プログラム課により運営されているウェブサイト「シェアアメリカ(ShareAmerica)」に掲載された記事(2015年10月21日)の参考のための仮翻訳で、正文は英文です。オリジナルの英文はこちら。

掲載 2015年10月23日