東日本大地震と津波被災に関する米国政府の対応

*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。

2011年4月4日

 原子力規制委員会(NRC)のグレゴリー・ヤツコ委員長は3月28日、支援と協力の意思を日本側担当者に直接伝え現状を把握するために来日した。

 ヤツコ委員長は日本政府高官および東京電力幹部との会談後、「米国の原子力専門家は日本側の専門家と緊密に協力しており、この問題に取り組むに際し 専門家による分析結果を引き続き共有していく。私は日本での会談の中で、今後あらゆる支援を提供し続ける用意があることを再確認した」と述べた。さらに「私たちが 直面しているこれまでに例のない問題は深刻な状況が続いており、米国で最も優秀な専門家が日本による問題解決に向けた取り組みを全力で支援し続けている」と付 け加えた。

 翌29日、オバマ大統領は大統領専用機から、菅首相に3月11日の地震・津波災害後、3度目の電話をした。大統領は、今回の惨事がもたらした破壊的な 結果に対応する日本国民の努力に対し、米国が短期的また長期的に支援する決意を再度表明した。両者は、現在も続く原子力発電所の事故対応における日米両 国の緊密な協力の重要性を再確認した。

 オバマ大統領は、天皇陛下への手紙の中で、「米国は日本の必要とするあらゆる支援を提供しており、数えきれないほど多くの米国民や組織も援助の手を差し 伸べています。この危機への対応に際し、日本国民が見せた勇気、強さ、決意を、全ての米国民を代表して心からたたえます。日本がこの惨禍から立ち直り、以前よりも 強くなり、その回復力を通じて他国のお手本となることを私は確信しています。米国は友人、パートナー、同盟国として復興・再建を果たそうとする日本の人々に対し確 固たる支援を続けていきます」と述べている。

 このファクトシートは3月28日付けのプレスリリースを更新したものである。

人道支援

国防総省

国防総省は現在「トモダチ作戦」で人道支援、災害救援活動を積極的に展開している。

  • 仙台空港が軍用機の発着用に再開され、孤立が確認されていた人々に対し、地上にある自衛隊と米軍からの支援が届くようになったことから、米海軍第7艦隊 の活動は、港湾から危険物や障害物を取り除く作業および救援物資の配給拠点である三沢と仙台への残りの救援物資の統合へと焦点が移された。
  • 宮古港と大島港では、米海軍が海底探知機を使い調査しながら、港から危険物や障害物を取り除くために、日本の海上自衛隊や地元の関係機関と共に作 業している。
  • 米海軍第7艦隊の艦船、ヘリコプター、航空機は3月11日の津波の犠牲者捜索活動で、合計2000平方マイル以上にわたる海上を捜索した。
  • 「トモダチ作戦」開始以来、これまでに米海軍第7艦隊は震災・津波被災者に計260トン以上の救援物資を届け、160回の空からの捜索を行ってきた。
  • 在沖縄米陸軍兵士は海兵隊員と共に、仙台空港の駐車場や格納庫から壊れた車輌や大きながれきを撤去する作業を続けている。

米国国際開発庁

災害支援部隊は日本でどんな人道支援活動が可能であるかを決めるために、3つのレベル――国家レベルでは外務省を通じ、地域的には県のレベルと在日米軍と 協力して、そして日本の民間組織を通じて――で関与を続けている。

エネルギー省

保健福祉省

原子力規制委員会

原子力規制委員会、エネルギー省、保健福祉省や米軍の専門家が、福島第1原子力発電所の損傷の拡大を抑えるために日本の当局者と直接協力している。

現時点までに表明された米国政府の支援資金

米国国際開発庁・海外災害援助局による支援 682万5286ドル
国防総省の人道支援 6293万4092ドル
日本で発生した地震・津波に対する米国国際開発庁・国防総省による支援 6975万9378ドル

国務省――在日米国人への支援

  • 日本国内と米国で領事業務担当官は在日米国人支援のため24時間態勢で情報を収集している。
  • 米国大使館は領事業務支援チームを東北地方に派遣し、地元の関係機関と協力しながら米国民の所在確認、避難所・支援センターの巡回、さらに米国民 が被災地からの退避に公共・民間交通機関を利用する手助けをしている。
  • 国務省は米国民に対し福島第1原子力発電所周辺の指定退避地域および地震、津波の被災地への旅行をすべて延期するよう勧告した。
  • 領事業務の緊急支援を必要とする米国市民はJapanEmergencyUS@state.gov宛てにメールで連絡を。最新の 情報については国務省のウェブサイトおよび大使館のウェブサイトで確認すること。電話での問い合わせは202-501-4444 か1-888-407-4747に。
  • 米国政府の最新の日本情報および国務省の渡航情報については国務省の領事業務ウェブサイトで確認すること。

支援への義援金について

 米国に本拠をおく非政府組織の連合体である「インターアクション(www.interaction.org)」のウェブサイトに今回の日本の地震に対する義援金を受 け付けている団体の名簿がある。

 米国赤十字社も義援金を受け付けている。90999 をダイヤルして「redcross」とテキストメッセージを送る(米国内のみ)。

 米国国際開発庁は現金による寄付を勧めている。支援専門家が必要な物資そのものを調達でき、貴重な物資を有効に活用し、迅速かつ費用のかからない輸 送が可能で、被災地への経済支援にもなり、文化・食生活両面と環境面で適切な支援を確保することができるからである。

その他の情報